患者様の声

NF2との向き合い方

投稿日:2018年10月10日 更新日:

NF2に対する自分なりの向き合い方を以下に記させていただきます。

思えば私は、長い間、将来ばかり見据えて生きてきた気がします。
「今頑張れば将来楽になる」という教育のもと、目標ばかり掲げていた気がします。
「今」を生きて来なかった気がします。

現在、私の病状は、両耳失聴、歩行障害、その他様々な場所に腫瘍があり、
様々な障害があります。
大きい手術も何度も経験してきました。
手術する度に、インフォームドコンセントにより、医師から顔面麻痺の後遺症が残るかも、
半身不随になるかも~と聞かされ不安になったものです。

この病気は、将来、難聴になるかもしれません。
この病気は、将来、白内障を伴うかもしれません
めまい、ふらつき、しびれ~、腫瘍が悪性になることも考えられます。

そんな起こりうる可能性を、逐一挙げていけばキリがないし、起こりうる可能性を心配しても
どうにもならないと思います。
将来ばかり気にしても仕方がないと思います。
もちろん情報収集、今後の対策などを行うのは良いことです。
しかし、必要以上に病気を恐れ、将来を危惧することは、
却って身体によくないことのように感じます。

「病気と闘おうとせず、病気と共存するような気持ちで」

上記の言葉はNF2と診断された当初、医師に言われた言葉です。
当時は「戦っても勝ち目がないから諦めろ」と聞こえたものですが、
今ならなんとなく、なんとな~くですが、その意味がわかる気がします。

病気を認知し、されど病気に臆することなく、1日1日を生きていれば
「今」を生きてさえいれば
きっと何か良いことがあるんじゃないかな~と、
そのような心持ちで病気に対応しています。

他人と比べると悲惨な現状にやるせなくなるときもあります。
なぜ自分なんだと、何度も思ったりします。
けれど、他人よりとてつもなく遅い1歩ですが、その小さな歩みにも幸せを感じ取れますし、
その1歩1歩が自身の輝きなんだと、そう思えるように生きています。

病気が辛いのは私だけではないはず。
1人ではないはず。
今回のコラムがどなたかの気持ちの変化に貢献できたら私も嬉しいですし
これからも、互いに支えあいながら病気と共存できればと思います。
1度の人生
将来をおびえて生きるなら、楽しい「今」を求めて生きていきたいものですね!

-患者様の声


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